上橋菜穂子『物語ること、生きること』
自分の背中を蹴飛ばして、玄関マットの上から飛び出そう
ということで今回は、上橋菜穂子『物語ること、生きること』(講談社文庫)です。
正直なところ、この本を読む予定はなかったのです。しかし、一人でお酒を飲みに出かけた際、読もうと思っていた文庫を忘れてきて(僕は一人飲みのときになにか本を読むことが多いのです)、急遽本書を購入したわけです。
で、読んでみたんですが、大正解でした。
上橋菜穂子といえば『獣の奏者』や《守り人》シリーズが有名ですが、それらのシリーズを作るバックボーンとなった話が詳らかに語られています。
個人的には作者のこうした話はとても興味があるので、楽しく読みました。特に、アボリジニーの暮らしを研究するためのフィールドワークのくだりは、個人的にも興味がある分野だったので面白かったです。