石井好子『東京の空の下オムレツのにおいは流れる』
オムレツの石井さん、世界中の料理を食す。
お久しぶりです。
おおよそ一か月ぶりの更新となってしまいました。
ごくごく個人的な事情でブログの更新をやめておりましたが、今日からまたぼちぼち再開していこうと思います。
というわけで今回は、石井好子『東京の空の下オムレツのにおいは流れる』(河出文庫)です。
《オムレツの石井さん》ことシャンソン歌手の石井好子さんの、料理に関するエッセイです。今でも大きな本屋には平積みにされているので、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
本作は『パリの空の下オムレツのにおいは流れる』(河出文庫)に続く料理エッセイ第二弾で、初版が1985年ということもあって、やや古めかしい内容となっております。
しかし、それでも内容は色褪せません。
出てくる料理の、まあおいしそうなこと。
僕は食べ物関連のエッセイをよく読むほうだと思うのですが、石井好子さんの表現はとりわけおいしそうに感じます。特別な表現を用いず、感じたこと、味をストレートに表現するのがいいのかもしれません。秋の夜長に黙々と、なにかを食べるように読むのが個人的にはオススメ。