メガネストの読書日記

眼鏡好きのメガネストが、読書日記をつける

パット・マガー『探偵を捜せ!』

 

探偵を捜せ! (創元推理文庫 164-1)

探偵を捜せ! (創元推理文庫 164-1)

 

 一体、誰が探偵なのだろう?

 

 というわけで今回は、パット・マガー『探偵を捜せ!』(創元推理文庫です。

 初顔の作家ですね。

 どこかで「この作家いいよ!」と小耳にはさんだので、見かけ次第手に入れてみたわけですが……いいですねえ、これ。好みですわ。

 病床の夫を殺そうともくろむ妻、マーゴット。しかし夫はこういった「お前を告発するためにロッキー・ロードスという探偵を呼んだ」

 果たしてロッキー・ロードスは誰なのか。マーゴットは逃げおおせることができるのか……

 というのが本書の内容です。

 通常のミステリであれば、事件が起こり→犯人を捜す、という流れになるわけですが、本書は事件の捜査をする探偵を捜していく、という手法がとられています。そこが新鮮だったわけですが、処理のしかたが個人的には微妙だったかなー、と。タイトルから想像するに、もっとロジカルな展開になるかと思ったのですが、結果としてはこんな感じに着地してしまったわけで。

 ラストシーンは個人的には結構好きで、いい余韻が残るとは思うのですが、それだけに惜しかった、と感じました。