メガネストの読書日記

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飛鳥部勝則『殉教カテリナ車輪』

 

殉教カテリナ車輪 (創元推理文庫)

殉教カテリナ車輪 (創元推理文庫)

 

  というわけで、今回は、飛鳥部勝則『殉教カテリナ車輪』(創元推理文庫です。

 

 初、飛鳥部勝則です。

 飛鳥部勝則といえば、お値段的に入手難易度が高い本が多い印象ですが、本作はお手頃価格でアマゾンにあるのでご安心を(笑)

 内容としては、ある一人の画家を追いかけていくうちに過去の殺人事件について知っていくこととなり……という感じですが、完全に僕好みの作品でしたね。

 画家、東条寺桂の絵を読み解いていくパートがあるんですが、そこで用いられる図象学を少しだけ齧ったことがある、ということもあって、このあたりは特に興味深く読みました。

 個人的には解決編が好みで、東条寺桂の絵画に込められた真の言葉を開示され、事件がたたまれてラストシーンへと向かっていく流れが最高でした。