伏瀬『転生したらスライムだった件③』
友達というより、『親友(マブダチ)』だなっ!
というわけで今回は、伏瀬『転生したらスライムだった件③』(GCノベルス)です。
前回で主要メンバーが揃った感のあるリムル陣営ですが、この巻から少しずつ世界が広がっていきます。
ドワーフの国家《ドワルゴン》とその王ガゼルとの和解、そして、最強と謳われる魔王ミリムとの出会いと、イベント的には盛りだくさんなのですが、あまり詰め込んだ感じがしないのはドワーフがすでに登場したあと(一巻で登場しているのです)だからでしょうか。あ、もちろん街づくりもしています。
で、感想なんですが、この巻はやや退屈かなあ、と思います。
誤解なきように言っておくと、この巻から魔王が登場し、中でもミリムはリムルたちの国に積極的にかかわってくるのでイベント自体は盛りだくさんのはずなのですが、今一つインパクトが薄いのはこの巻の敵である暴風大妖禍ことカリュブディスのせいかもしれません。
なんというかこう、今一つ凄さが伝わりにくいんですよね。
リムルの部下たち→リムル→ミリムと次々カリュブディスと戦っていくのですが、ミリムが楽勝するのはいいにしても(というか、楽勝してもらわねば困るわけですが(^^;))、リムル一行もそれなりに善戦できてしまっているので、その強さがよくわからないのです。リムルはともかくとしても、部下たちはもっと手も足も出ないがじゃいも
のような状態でもよかったのではないかな、と感じます。この辺のさじ加減が、いわゆる一つの『俺TUEEEEEE!』系での難しさ、ということなのかもしれません。
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