メガネストの読書日記

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犬村小六『やがて恋するヴィヴィ・レイン1』

 

 

 

 

空ノ鐘の響く惑星で (電撃文庫)

空ノ鐘の響く惑星で (電撃文庫)

 

 

 

  お願い、お兄ちゃん

 ヴィヴィ・レインを見つけて

 

 というわけで今回は、犬村小六『やがて恋するヴィヴィ・レイン1』(ガガガ文庫です。

 割と有名な作家ですが、個人的には初顔です。これまで興味はあれど、微妙にタイミングが合わなくて読まずにいたのですが、このほど新シリーズが開幕したということで、手に取ってみた次第。

 『恋と会戦の物語』という裏表紙の文句から、空ノ鐘の響く惑星でとか天鏡のアルデラミンなんかをぼんやりと思い出したのですが、イラストを見て殊更に、

 

空ノ鐘の響く惑星でみたいだなあ

 

 という感想を抱きました(イラストの岩崎美奈子さんは、空ノ鐘の響く惑星でのイラストも担当されていたのです)。

 で、内容なんですが、たしかに戦記ものなんですが、ここまでで挙げた二作品とは毛色がやや違うかな、という感じ。

 なんというか、とても不思議な世界観ですね。正統派のファンタジーのようでもあり、どこかゲームのような要素もあり。この世界がこれからどのように展開していくのか、非常に楽しみでもあります。

 ただまあ、人造人間アステルの戦闘シーンを見て「これなんてリセリ……(以下略)」と思ったのは、ここだけの話。

 

 閑話休題。内容の話に戻ります。

 世界観がやや骨太で、全編通して比較的ハードな展開なので、『小説家になろう』をはじめとするネット小説に見られるストレスフリーな展開が好きな方は早々に脱落してしまうかもしれませんが(ちなみに僕はどちらも好きです)、戦記ものはこれくらい重厚なほうが好ましいかな、というのが個人的な感想。

 ともあれ、これからの展開が非常に楽しみな一冊。

 

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