犬村小六『やがて恋するヴィヴィ・レイン1』
ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン<天鏡のアルデラミン> (電撃文庫)
- 作者: 宇野朴人
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2015/01/10
- メディア: Kindle版
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お願い、お兄ちゃん
ヴィヴィ・レインを見つけて
というわけで今回は、犬村小六『やがて恋するヴィヴィ・レイン1』(ガガガ文庫)です。
割と有名な作家ですが、個人的には初顔です。これまで興味はあれど、微妙にタイミングが合わなくて読まずにいたのですが、このほど新シリーズが開幕したということで、手に取ってみた次第。
『恋と会戦の物語』という裏表紙の文句から、『空ノ鐘の響く惑星で』とか『天鏡のアルデラミン』なんかをぼんやりと思い出したのですが、イラストを見て殊更に、
『空ノ鐘の響く惑星で』みたいだなあ
という感想を抱きました(イラストの岩崎美奈子さんは、『空ノ鐘の響く惑星で』のイラストも担当されていたのです)。
で、内容なんですが、たしかに戦記ものなんですが、ここまでで挙げた二作品とは毛色がやや違うかな、という感じ。
なんというか、とても不思議な世界観ですね。正統派のファンタジーのようでもあり、どこかゲームのような要素もあり。この世界がこれからどのように展開していくのか、非常に楽しみでもあります。
ただまあ、人造人間アステルの戦闘シーンを見て「これなんてリセリ……(以下略)」と思ったのは、ここだけの話。
閑話休題。内容の話に戻ります。
世界観がやや骨太で、全編通して比較的ハードな展開なので、『小説家になろう』をはじめとするネット小説に見られるストレスフリーな展開が好きな方は早々に脱落してしまうかもしれませんが(ちなみに僕はどちらも好きです)、戦記ものはこれくらい重厚なほうが好ましいかな、というのが個人的な感想。
ともあれ、これからの展開が非常に楽しみな一冊。
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